2026年度 一般社団法人名寄青年会議所理事長所信
スローガン
As Is To Be 〜現状から理想の未来へ
0.はじめに
2014年、25歳で⻘年会議所に⼊会してから、気づけば12年が経ち、本年度、改めて理事⻑という役職をお預かりすることとなりました。⻑いようであっという間だったこの年⽉の中で、今の私を形づくってくれたのは、数えきれないほどの経験と出会い、そしてそのきっかけをくれた⻘年会議所というフィールドです。
⼊会の決め⼿は、⽗の「⼊ったらいい」という⼀⾔、誘ってく れた先輩の「この⼈がいるから今⼊ったほうがいい」、そして同じく⼊会を考えていた仲間の「⼀緒にやろうよ」という⾔葉でした。⾃分にとってはどれも理屈ではないけれど、⾃らの選択を決める⼼に響いた⾔葉でした。そこには、⼈から⼈へと受け継がれる想いと重みがあったのだと思います。
⼊会後は、挑戦と成⻑の連続でした。⾃分でやると決めたことがうまくできず、朝まで計画書と向き合った⽇、成功できるか不安で苦しかったけれど「いい事業だった」と⾔ってもらえた⽇、うまく いくと思っていたのに悔しい結果になった⽇、無理だと思っていたことを仲間と⼀緒にやり遂げた⽇、全道全国、世界中の尊敬できる仲間たちと出会えた⽇、数えきれないほどの思い出があり、その⼀つひとつが、⻘年会議所だからこそ得られた、かけがえのない経験であり、私にとって⼈⽣の財産です。
”⻘年が社会により良い変化をもたらすために、リーダーシップの開発と成⻑の機会を提供する”
まさに、JCI MISSIONに書かれていることを、仲間や先輩、そして地域から受け取って来たのだと⾔えます。私からこれを読んでいただいている皆様に、⼀つ問いかけたいことがあります。
”あなたは今、この地域により良い変化をもたらすために、若者に⾃⼰開発と成⻑の機会を提供できていますか?”
”あなたの今の姿は誰かにとって『⽬標となる存在』になっていますか?”
この問いに対する答えは、私たち⼀⼈ひとりの⾏動にあります。想いは⾔葉だけでなく、次の世代へと受け継がれる姿勢で⽰していくものです。だからこそ 、過去から紡がれてきたこの想いを、私たち⾃⾝が体現し続けたいと考えています。
そして、メンバーとともに、「私たちの住まうこの地域の未来をどう描くか」「⾃分⾃⾝の未来をどう描くか」という問いに向き合っていきます。
そのためにも、現状(As Is)を⾒つめなおし、⾃分たちが本当に望む理想(To Be)の未来へ、⼀歩ずつ歩みを進めていく。これが、2026年度のスローガン「As Is To Be 〜現状から理想の未来へ〜」に込めた私の決意です。
1.まずは現在地を⾒つめなおす 〜As Is〜
⻘年会議所が掲げる「明るい豊かな社会の実現」それは、誰かが⽤意してくれるものではなく、このまち で、私たち⾃⾝がつくっていく未来のことです。でもそ の前に、まずは知るべきことがあります。「今、⾃分がどこに⽴っているのか」何を感じ、何に悩み、何を求めているのか。そして今の⾃分は、何を持っているのか。それがわかっていなければ、どんな理想を描いても、そ れはただの絵空事になってしまいます。
理想を語るには、まず⾃分⾃⾝の現在地を知ること。そして、⾃分の思いや志に共感してくれる仲間を集め、誰かに何かを与えられる存在になること、そして⾃分が価値ある存在になることが必要です。私たち若者は、ただの“働き⼿”ではありません。地域の未来を受け継ぎ、育つ“器”です。
しかし現代は、気を使いすぎて本⾳が⾔えない社会です。先⼈たちが本当に⼤切にしていることを、若者に伝えられないまま、遠慮してしまう。その“気遣い”が、若者をさらに孤⽴させ、器としての可能性を広げる機会を奪っているのだと感じています。
”相⼿と本気で向き合っていますか? 世代を超えて、その想いを伝えあえていますか?”
そんな時だからこそ、⻘年会議所の存在が、改めて輝きを放つときなのだと私は感じています。時代と逆⾏している?いいじゃないですか。むしろ 、常識を壊すくらいの挑戦をしましょう!ここには、本⾳で語り合える仲間がいて、理想を語って動き出せるフィールドがあります。地域の若者が、⾃分たちの⾜元から、⼩さな⼀歩を踏み出すこと。それが、未来を変える始まりです。
2.私たちの理想とは 〜To Be〜
私たちが⽬指す理想の未来は、何もしなければ、誰かの描いた未来に従うだけです。しかし、⾃分を知り、本当に求めるものを⾒つけたなら 、その未来は⾃分たちの⼿で、仲間とともに描き、創り出すものです。
創⽴70周年を迎えた昨年に掲げた中⻑期ビジョン「Realize Dream - ⼈を繋ぎ、未来を紡ぐ -」には、そ んな私たちの想いが込められています。
若者を中⼼に「やってみたい!」「このまちが好きだ!」があふれるまちにするため、挑戦の⼟台を築き、誰もが⼀歩を踏み出せる機会を広げます。そして⻘年会議所こそ、そうした挑戦を後押しする場でありたい。そのために、私たち ⾃⾝から歩みを始めます。ここから⽣まれる⼀歩が、地域に新しい価値をもたらすと信じて、理想の未来(To Be)に向けて、仲間とともに歩み続けます。その先に、誰もが胸を張って「このまちで⽣きてよかった」と⾔える姿描いて
3.地域の⼀員としてまずは関りを
⾃分たちの理想が明確になったとき、それを実現するためには、たくさんの仲間の⼒が必要です。理想を掲げるだけではなく、その想いに共感し、⼀緒に動いてくれる仲間を増やすことが⼤切です。そのためのフィールドとして、⻘年会議所はこれまで地域のイベントや活動を通じて、まちや市⺠、他団体と積極的に関わってきました。
たとえば、なよろ雪質⽇本⼀フェスティバルで開催し、今年で第8回を迎える「全⽇本雪上5⾊綱引き⼤会」や、昨年から始まった「てっし名寄まつり前夜祭 てっしコーンナイト」。これらの取り組みは、私たち のまちづくりへの想いを乗せ、⽀援することで、地域の⼈や団体とつながるきっかけになっています。また、こうした事業では、名寄の魅⼒を知る⼤切な機会でもあり、新しい仲間や協⼒者に出会えるチャンスでもあります。
⾃分たちが先頭に⽴って積極的に関わることで、⻘年会議所の活動を知ってもらい、応援してくれる⼈を増やすこと、まずは地域の⼀員として、⾃分たちが動くこと。その積み重ねが、理想の実現の⼀歩です。そういった機会をいただけることに感謝しつつ、私たちの運動がまちを彩る⼀つになれるよう、しっかりと取り組んでいきます。
4.変化には、変化を(間違いはしっかりと正しさを)
事業を実施する際、規模を⼤きくすることや動員数を⽬標にすることが多くありました。これは、私たちの団体だけでなく、各イベントにも共通することではないでしょうか。ここに私は、問題があると感じています。
この考え⽅では、より多くの⼈的リソースや時間が必要になります。しかし、地域の社会構造や⼈⼝減少の現実を⾒たとき、これからは時代に合わせて「選択と集中」を意識することが必要です。そして、それに気づいていても、なかなか旗を振り、実⾏に移すことができていない、この現状を課題と捉えています。
そんな課題に対し、たとえば毎年のイベントや事業も、より少ない⼈数やコストでできる⼯夫をしていきたい。ただ「楽をしたい」わけではありません。余裕がない中では、いいアイディアも⽣まれにくく、新しい挑戦の雰囲気も失われ、担い⼿も減っていく。今、そんな空気を感じているから こそ、変えていきたいのです。⼀つひとつのイベントの完成度を⾼め、運営をコンパクトにすれば、担い⼿も増えるかもしれません。そ して、新たに⽣まれた時間や予算を、次の挑戦や新しい活動に使えるようにしたい。もちろん、事業や活動のやり⽅を⾒直すときも、名寄⻘年会議所が積み重ねてきた歴史や掲げてきた理想は忘れません。
働き⽅や社会情勢が変わる中で、家族、会社、地域と若者の関わり⽅、そして⼦どもたちの未来への投資も変わってきております。柔軟に変化できるような気づきを得る機会も、今の⻘年世代には重要なことです。
これまでのやり⽅にこだわるのではなく、ただ闇雲にやめるわけでもない。理想の未来のために、持続可能な事業として新しい形を模索し、未来に向けて挑戦し続
けます。
5.地域競争⼒(国際競争⼒)
2025年、⽇本⻘年会議所の事業であるJCIアカデミーに参加する機会をいただきました。そこでは世界約70か国から⻘年会議所メンバーが集まり、世界中の課題や、私たちが⽬指すリーダー像について熱く語り合いました。そして、新たに東北海道ブロック協議会という組織も⽴ち上がり、多くの仲間と知り合う機会をいただきました。
この経験を通じて、改めて「地域の元気こそ⽇本の元気である」と⼼に刻みました。名寄の魅⼒を最⼤限に⽣かすためにも、若者の知恵やアイディアが活かせる⼟壌づくり、とがったアイディアが⽣まれるようなアプローチをこれからも積極的に仕掛けていきたい。そのために、⽇本⻘年会議所の取り組みや、他の⻘年会議所の事例も参考にしながら、⾃分たちのアイディアをさらに昇華させ、名寄ならではの新しい価値を⽣み出す活動に挑戦していきます。
なかなか感じにくいことではありますが、地域の競争⼒、そして国際的な競争⼒を⾼めるためにも、外に⽬を向け、学び、取り⼊れ、そして⾃分たち の強みに変えていく。
そのために⻘年会議所がハブとなり、若者の挑戦と成⻑を後押しし、地域の未来を切り拓く存在であり続けたいと思います。そして、多くの仲間と知り合ったからこそ、他の地域や他のメンバーに負けない組織づくり‧地域づくりをしていきます。
6.互いを理解するために(ブランドマネジメント)
私たちは「ブランディング」という⾔葉を、まだ⼗分に活⽤できているとは⾔えません。改善の余地があることは明らかですが、それ以上に、ここにいる皆さんにお願いしたいことがあります。
⻘年会議所への⼊会を勧めると、「⼤変そう」「飲み会が多い」「家にいない」といった声を⽿にします。確かに、少なからずそうした側⾯があるのも事実です。
しかし、本当にそれだけでしょうか?昨年、私が関わった⽅からこんな⾔葉をいただきました。
「もっと早く⼊っていたらよかった」
「JCに⼊会しておけばよかった」
それは単なるお世辞かもしれません。でも私は、ここにいる皆さんが、ネガティブな声以上に「⼊ってよかった」と思える経験をしてきたはずだと信じています。
⻘年会議所は、運動をつくり、成⻑するために学ぶ場所です。決して楽なことばかりではありません。だからこそ、ここで得られるものは⼤きいのです。経験した⼈にしか価値は伝わりません。皆さんが関わった事業や活動、そこで得た経験や気づきを積極的に発信していただきたいのです。
我々⾃⾝も、⾃⼰満⾜で終わる発信ではなく、関わった相⼿に響く価値を⽣み、社会に共感される運動へと進化させるため、事業の背景や⼿法だけでなく、『誰 に、どう届けるか』を重点に置き事業を構築していきます。
⾃信を持って展開する運動を通じて、⻘年会議所というブランドの価値をさらに⾼め、社会における確かな存在意義を⽰していきましょう。
7.むすびに
現在、世界中の約120カ国にJCがあり、⽇本には10の地区協議会、48のブロック協議会、そして666の⻘年会議所が存在しています。同じ課題や想い‧⽬的を持った仲間が全国にいます。
そして、⻘年会議所には「4つの機会」があります。
「個⼈の機会」「地域の機会」「国際の機会」「ビジネスの機会」
このどれもが、⾃らの意志で掴みにいくことが可能です。ぜひ、限られた時間の中で、他の組織では得られない、⻘年会議所だからこそ 得られる機会を⼿にしてください。そして、地域の各種関係団体の皆様と共に、この地域を盛り上げていきましょう。
最後に、常⽇頃からご⽀援をいただいている皆様のご協⼒があって、私たちは今⽇を迎えることができています。私⾃⾝、妻、家族、会社の社員、お客様の活動へのご理解と⽀援に⼼から感謝しています。その気持ち を忘れず、今年⼀年、精⼀杯お返しできるよう努めてまいります。
⻘年会議所の「修練‧奉仕‧友情」という三信条を胸に、この絆をさらに強くし、⻘年会議所をもっと魅⼒的な組織へと育てていきたい。数ではありません。ともに進み、ともに楽しみ、皆様を導いていける仲間として、2026年度、メンバー全員で全⼒で邁進してまいります。
私の理想(to Be)は、⻘年会議所が多くの若者の成⻑のフィールドとなり、地域を元気にできるリーダーが数多く⽣まれることです。家族を⼤切にし、⼦どもたちの未来に希望をつなぐ、そんな地域を、皆さん⼀緒に描きましょう。







